聞いて欲しい、とこちらから言っておいて、論法の定まらない私は…
『今、話してて大丈夫?』とか
『あ、落ち着いて聞いて欲しいんだけどさぁ』とか
(落ち着いて無いのは私の方)
すると、彼は冷静に
「大丈夫だよ、で何?」

『まずは、うちの店があるのは歌舞伎町じゃ無くて、二丁目なんだよ』
「あ、そうなの」
(あれ?普通の反応)
『で、俺お店の支配人じゃ無くてオーナーなんだけどさぁ』
「えー、凄いじゃない」
(こらー、そこ感心してる場合じゃない!)

『もちろん、店にも出てるんだよね』
「あ、じゃ行ったら会えるんだね♪」
(そうじゃ無くて、もっと肝心な事に気付いて!)

『だからね、二丁目の店で働いているって事はさぁ』
「うん」
『え、意味分かる?』
「ごめん、何が言いたいのかわからない」

キャー、いよいよ来たわカミングアウトの瞬間。ここまで言って分かってくれないなら…(普通は察してくれると思うんだけどね)
皆まで言うしかあるまい

『だからね、俺ゲイなんだよね』
「あ、そうなんだ」
(あれ、ちっともビックリしてくれない)

つづく(数時間後更新予定)